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M.​ T

参加目的・背景

 予てよりジェンダーに関心を持ち、大学でのゼミ活動、学外での講演会やイベントへの参加、グラミン銀行訪問、国際NGO日本支部でのインターン、北欧への留学などを通して国内外で問題意識を深めてまいりました。将来はジェンダー諸問題の解決に貢献したいと考えており、世界でどのようなジェンダー問題が議論されているのか、国際機関・各国政府・NGOがどのように問題と向き合っているのかを知りたいと思い応募致しました。

 

感想

初めに、CSW60インターンという貴重な学びの機会をいただけましたこと、BPW日本の皆様に心より御礼申し上げます。学びと出会いに溢れた大変充実した2週間を過ごすことができました。

 本感想においては、CSWで参加した数々のイベントや、CSWを通して興味を持った「サイバー空間における女性差別・男女格差」のイベント等への出席を通じて考えるに至った、国際機関・各国政府・NGOの今後の在り方について、自分なりの見解を述べたいと思います。

 はじめに、俊敏な対応が求められる現代でも政府や国際機関は迅速に動ける組織でないことにもどかしさを感じました。激動の社会の中では従来の問題に加えて新たな問題も浮上しており、例えば1995年の北京会議時には認識されていなかったサイバー空間上の問題はこの20年間で急増し、十分な対応がなされていないものが数多くあります(女性の政治的発言の取り締まり、リベンジ・ポルノ、情報取得格差等)。現代社会は従来の問題に対しても新たな問題に対しても十分に対応できず、問題は膨らむばかりとなってはいないでしょうか。速やかに問題を解決していくためにも、政府や国際機関に対し、NGOや国際世論が引き続き強くプレッシャーを与えていく必要があると思います。

 またNGOに関しては、プレッシャーを掛けるにとどまらず綿密な政策提言を行っていくべきだと思います。多くの団体が女性の直面する問題の事実を伝えるのみにとどまり、具体的な解決方法の提示が少ない印象を受けました。現在多くの団体が行っていた「女性が人権侵害を受けています。それを防ぐために政府は法律を作ってください」という形式のプレゼンテーションでは説得力に欠け、十分な圧力を掛けられていません。これは平松さんが日本政府代表部ブリーフィングの際にお話しされていたことでもありますが、日本のサイド・イベントのようにデータや数値を効果的に用いて政策提言をすべきでしょう。NGOから寄せられた多様な政策案は国際機関、各国政府、NGO等の議論を推進していくのではないかと期待しています。

 最後に、引率の方々とインターン同期、世界各国からの熱い思いを持った多くの方々との出会いは心からかけがえのないものと感じております。引率の方々のお人柄、人生経験どれをとっても尊敬できる方ばかりです。またインターン同期とはイベントについての意見を交わしたり、夜な夜な進路について相談しあったり、美味しいものを頬張りながらNYの街を観光したりと、大変楽しいひと時を持てました。帰国後早速CSWの経験を活かして新たに活動を始めたメンバーもおり、今後も互いに刺激し合える志高き友人を得られたことを大変光栄に思っています。世界のアクティビストたちの熱量に圧倒され、自分たちもその一員であるということにも大変誇りを持ちました。出会いに恵まれるとはこういうことか、と肌身を持って感じた2週間でありました。

 多くの学びと出会いに恵まれたCSW。この経験を還元して将来の目標であるジェンダー諸問題の解決に貢献していきたいと思います。

2030年の社会の理想像

 14年後の2030年、社会はさらに発展し、それに応じて新たな問題が生まれているかもしれません。効果的な予防策・解決方法を速やかに実践できるような国際的なシステムが創造され、実施されている社会であれば嬉しいです。

 

次のインターンへのメッセージ

 CSW期間中の一瞬一瞬を楽しんでください!参加する前は予定の詳細がわからず、そもそもCSWで何が得られるのだろうかと不安になることもあるかもしれませんが、期待以上の収穫が得られると思います。ジェンダーというトピックを深め、世界の諸問題に向き合う国連という場でどのような世界的な連携がなされているか見、そして、志を高く持つインターンという仲間と、それを支えてくださる大先輩のBPWの引率の方々、世界中のアクティビストと出会い、その他CSWでの全てのことはかけがえのない財産になることと思います。

 CSW61に参加される皆さんが私たちと同様に、またはそれ以上に豊かな出会いと経験に恵まれることを祈っています。

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