NPO-BPW
CSW60
INTERNSHIP
Nogaku Ayaka
参加目的・背景
幼少期をドイツで過ごし、大学では法学部国際企業関係法学科に所属。法制度、社会問題、国際協力が主に学んできた内容です。大学の奨学金を利用してドイツの労働システムに関するリサーチを行った際のテーマは「日本のワーク・ライフ・バランスの実現に必要なものは何か」。女性の働きやすい環境づくりは男女双方の問題であり、まず労働環境自体の改善が必要だと考えました。その後国際協力の学生団体、ボランティア、ミュンヘン大学法学部留学なども経験。
これらの経験を経て思ったことは、様々な社会問題は国連以外のアクターによる解決が可能であり、大きな可能性があるということです。NGOの役割の一つは現場の声を国連にレポートすることであり、また国連の示す行動指針を市民に届け、一つの目標に向かって最初は草の根活動でも実際に「変化」を起こせるアクションを起こすことです。国連、各国、企業、市民団体、学生団体やボランティアにはそれぞれの存在意義があり、それらはどれも繋がっています。お互いがお互いの活動や考えをシェアし、インターラクティブに活動できればより問題の解決スピードは上がるでしょう。私はこの繋がりの強化や協力が必要だと思い、その現場を経験する為にBPWインターンに応募しました。
感想
印象に残っていることが2点。1点目は国連とNGOとの連携の強化です。CSWにおけるサイドイベントではNGOと国連が同じ目線で意見を交わす様子を伺うことができました。また、イベントでの質問タイムでは私の質問や意見を述べることができました。BPWの方々にお話を伺うと、少しずつ国連とNGOとの関係性は変わっていて、毎朝のモーニングブリーフィングの様子も変わりつつあり、連携はどんどん強化されているそうです。各種イベントでは問題が解決された理想状態やゴールの討議よりも、どうしたら実行できるのか、に重きが置かれていて、実行においては市民社会との連携が必須です。Agenda2030に向けて全体が一体となって動き出していると感じました。
2点目はBPW内での繋がりです。世界中のBPWが集う夕食会、BPWドイツのイベントへの参加等を通してBPW内の繋がりを知りました。世界中に頼れる先輩方がいることは、今後世界に変化を起こしていく私達にとっては心強いことです。今回のインターンに参加して以上の2点以外にも様々な連携の存在を知ったことで、今後どのように動いていくべきなのか考える材料や刺激を非常に受けました。
また最後になりますが、インターンでお世話になった皆様に心より御礼申し上げたいと思います。皆様との出会いは非常に貴重なものとなりました。今後もどうぞよろしくお願いします。
2030年の社会の理想像
大きな理想と小さな理想があります。大きな理想とは、貧困、保健、衛生環境、インフラ整備、人権保障、安全な居住といったMDGsに上がっていたような目標が達成され、世界中の人々の最低限の生活基盤が整えられていることです。「Planet5050」という男女が真に平等な状態の実現が理想として掲げられていますが、最低限の生活基盤が整わずに男女が納得いく世界は実現されないと私は考えています。”No one left behind”の実現が理想状態への第一歩。そしてその基盤の上で女性がどのように社会の中で制限されずに社会で活躍できることが理想です。
小さな理想とは、主に日本に焦点を当てた理想です。私は各々が自分で生き方を選択していく社会が理想だと思います。その為には、各々が理想の生き方をビジョンとして持つ必要があり、キャリア教育などが必要な施策にあるでしょう。その次に、理想の生き方を選べる環境が必要です。男女に関係なく昇進の評価がされたり、女性は子育てがあるから時短勤務が認められることも含まれるだろうが本来は男女ともに子育ての為の時間を必要としている人にはその時間が与えられるべきです。そして各々は自分自身が選んだ生き方を進む為には相応の努力が必要です。今よりも望むものが増え、その望みを叶えようとするならば、必要な努力もその分増えます。そして、2030年の私は、自分が理想として選んだ生き方をし、後輩へのロールモデルとなれる人でありたいです。
次のインターンへのメッセージ
BPWの CSWインターンは、NYから帰って来たら終わるものではないです。むしろここからがスタートなのではないかと私は現在思っています。このインターンを通して学ぶこと、得られるものは多いです。目に見えるものなら人脈や知識、目に見えないものならモチベーションやビジョンなど。インターンの経験をどうやって自分自身の将来に生かすのか、そしてどのような社会を今後つくっていくのかが大事だと思います。その為には常に目的意識と当事者意識を持っていてほしいです。何故インターンに参加するのか、自分は何をしたいのか、常に自分へ問いかけることをお勧めしたいと思います。